肌寒の週末

なかなかすんなりと春が深まらない。三寒四温はこの時期の言葉ではないのだけれど、四寒一温?の日々で、相変わらず暖房が恋しい肌寒い週末だった。
第11回ヨーガ療法学会が今年は日本アーユルヴェーダー学会と共同開催となり、宮崎のシーガイヤで4月18日〜21日まで開催された。で、先週の木曜日から日曜日まで南国宮崎の人だった。木曜日、11時前のソニックに乗って大分へ。そこから宮崎行のにちりんに乗り換え、16時過ぎに宮崎着。大分で合流した姉とシーガイヤにあるホテル方面行のバスを待つ。暑い!!やはりここは南国宮崎!!と、腕をまくる。

夜は10年以上振りに宮崎在の友人に会い、家に招かれ、彼女が準備してくれたいっぱいの郷土料理を味わいながら、長い空白を埋めるかのように、互いの今までを語り合った。出会ってから30年以上の年月が過ぎ去ったことに驚きながら、でもこうして繋がっていることにその出会いの必然を感じた。地鶏や宮崎の大地の恵みが凝縮された野菜たちが美味しかった!交わされた言葉のすべてが心にちゃんと響く、心もいっぱい満たされた夜だった。

翌朝9時からいよいよ学会が始まる。一昨年は札幌でヨーガ療法士としての第一歩を印し、昨年は岡山、そして今年は宮崎。療法士として三回目の学会参加となる。朝9時から夕方6時過ぎまでみっちりと講演が続く。中でもボストンのトラウマセンターを設立したヴェッセル・ヴァンデル・コーク先生(ボストン大学医学部精神科教授)の3時間に及ぶ「米国のトラウマ患者に対する心理療法」の講演は実に興味深かった。ボストンマラソンで爆発があった2ブロック先にあるセンターはすぐに患者の受け入れにあたったという。そんな中来日してくださったことにまず感謝する。講演は休憩を挟み3時間近くに及んだ。
感情をコントロール出来る場所は脳の真ん中、つまりヨーガで言う眉間の奥の第6チャクラに繋がるという。そこは自分のために働き、自分への気付きをもたらす場所。トラウマに取りつかれた人は、この部分が働かなくなる。強いストレスによりパニックになり、凍結されてしまう。で、ヨーガを通して体にアプローチを促しながら、やがて心への気づきに導いていく。

「トラウマをヨーガで克服する(紀伊国屋書店版)」を著者であるディビット・エマーソン氏は、コーク先生が創立したボストンにあるトラウマセンターで、実際にヨーガを指導した経験をもとに書かれている。トラウマとまではいかなくても、様々なストレスを抱えている私たちに、なぜヨーガが効果的なのかということを、医師として、様々なアプローチと共に講演して下さった。実に深い気づきや学びがあった。その一字一句を聞き逃さないように、集中し続けた3時間だった。

「パフォーマンス学」という独自の世界を構築し、著書多数、テレビや新聞、雑誌でも何度も取り上げられている佐藤 綾子先生の講演も興味深かった。外へのアプローチ?であるパフォーマンスと、内へ向かう?ヨーガにどんな接点があるのか?ある意味かなり関心を持っての講座。なるほど!納得!目から鱗的気づきの時間だった。(その詳細は私と会えた方へ直接お伝えしますね・・・)
その他、ここに書きつくせないほど、いっぱいの学びがあった濃厚な時間を過ごした。スタジオレッスン代行をお願いし、たくさんの時間とお金と労力を使ってわざわざ出かけた学会だったから、貪欲に学ぶ姿勢が芽生えるのかも?と思いつつ。いつも学ぶ道に!学ぶことを辞めた時、きっと私は終わる!?!改めてそう思ったヨーガ療法士として三年目の学会だった。
次回は学会番外編!?!乞うご期待!今週も相変わらず学び、受け止め、変わらずの一歩一歩。
(写真は上から宮崎の空、挨拶される木村先生、飫肥で出会ったイキシア&スパラキシス
★最近読んだ本  「きみ去りしのち」 重松 清 著
★最近見た映画  「天使のわけ前」  ケン・ローチ監督