インド修行の旅   最後の日 

朝、エアコンの効いた部屋のでっかいベットの上で目覚める。そうか、ここはかの有名な「タージパレスホテル」なんだ・・・・昨日までの日々から比べたら夢の世界のよう・・・寝起きから頭のスイッチが中々切り替わらず、少し戸惑いの朝。久しぶりに朝寝をしてホテルのレストランでゆっくり朝食をいただく。2週間振りの優雅な時間。

人間の順応性って凄いなぁと、思う。快適な世界にはすぐに慣れていく。頭の中を色んな思いがぐるぐると駆け抜けていく。未整理の頭を抱えながら、Wifiも繋がったので、FBに「元気ですよ〜!」とコメント&写真を載せる。昼食後、お土産のお菓子を買いに出かけ、アーユルベーダーのアヴィヤンガとシロダーラを受けに行く。

アヴィヤンガとは、アビヤーサ(繰り返す)と アンガ(手・足)というサンスクリット語を合わせた言葉で、インドの伝統医学であるアーユルヴェーダで行うオイルマッサージのことを言い、インドでは、二人の女性が左右同時にマッサージをする。初めにアーユルベーダー医師の簡単な問診を受け、いよいよマッサージルームへ。なんせ初体験。かなり緊張していて、最初はそのマッサージが心地よいのかあまりよく解らず、「リラックス!」と何度も言われてしまう。やがてマッサージをしながらおしゃべりする二人の声が、子守唄のように聞こえてくる。

お次はシロダーラ。シロダーラは脳のマッサージと呼ばれ、 額の一番敏感な部分に体温より1度高いぐらいの温度のオイルを垂らし続けることによって、至福の瞑想状態に至るという。なんと言ったらいいのか、最高に最高でした!ずっとぐるぐる回っていた脳がいっぺんに緩み、覚醒と眠りの狭間を彷徨いながら、最高にリラックスしている自分を感じ、いつの間にか深い眠りへ入っていった。目覚めた時はこの2週間の疲れが全部吹き飛んだような爽快感に包まれていた。頑張った後の神様からのプレゼント!だね。夢心地のまま、ホテルに戻る。

ホテルで荷物をチェックして、またいつ泊まれるかな?と思いながらタージパレスとお別れをして、最後の夕食はかなり不思議なJapanese & Chinese Restaurant「FUJIYA」へ。餃子や焼きソバやシャブシャブ?が出てくるもすべてベジタリアン食ゆえに、なんだかどれも同じ味がする。一人一人がビデオカメラの前で修行旅の感想を述べる。感極まって泣き出す人もいたり。旅の間ずっと献身的なお世話をして下さった、アニールさんとリタさんご夫妻。無事に旅を終えることが出来たのは、そんな支えがあったからこそ、改めて感謝の思いに胸が熱くなる。

たくさんの感動と気づきがあった旅だった。空港へ向かうバスの中で、過ぎ去った2週間を振り返りながら、充足感に包まれていた。普通の観光旅ではない、厳しい自然の只中に身を置いて、自分の魂の原点と向かい合い、気付きの時に至った日々。この旅がこれから生きていく私の大きな支えとなっていくなぁ、そう確信を持って思っていた。
空港でインド人スタッフとお別れした。別れがたく泣き出してしまった仲間がいた。それを見たお迎えに来ていた?インド人の家族がもらい泣きしているのを見て、「インド人と日本人の心は似ています」と言っていたリタさんの言葉を思い出した。繊細な心が同じ!?だからインドに惹かれるんだね。

やっと修行旅の報告終了!終わってもずっとこの2週間は私の中で生き続けている。あまりにも強烈な経験だったから。そして自分と向かい合った時間だったから。
感謝と祈りと、絶えず学ぶ姿勢をずっと持ち続けていこう!そう改めて思っている。

参議員選挙の結果がTVで流れる夜。定跡通りというか、自民圧勝で終わりそうだ。東京では組織力を持たない人が当選を果たした。若者が支持する人がまずは政界への道の入口に至ったのは良かったかなと思いたい。新しい週も一歩一歩。