リシケシへ 帰路の旅 No3

翌日はまた車に乗り、リシケシに向かう。丸一日、車での移動はかなり疲れる。行きはかなり感動して眺めた景色も、気が付けば首ががっくり折れるほど眠りこけている。旅も残り4日。かなり疲れ蓄積状態。眼を開ければかなりきわどい道を疾走中。「キャー!」心の中で叫び、右足でブレーキ踏みながら?再び眼を閉じる。

季節は乾季。からからに乾いた土埃が舞う道。たまに通り過ぎる村も土埃に覆われて土色に染まっていた。

段々畑が山のてっぺんまで続いている。畑で働いているのはほとんど女性。土埃舞う道を頭に山のような草??を乗せて歩く女性を何度も見かけた。インドの男は何をしてるん??通り過ぎる小さな町の店先でたむろしているのは男のみ。

ウッタルカシを発って約6時間後の15時、リシケシにあるニケタンのアシュラムに到着する。リシケシ(Rishikesh)は修行の里とも言われ、シバナンダアシュラムやヨーガ ニケタンのアシュラムなど、多数の寺院やアシュラムがガンガを挟んで点在している。
私たちが滞在したのは、師、スワミ・ヨーゲシヴァラーナンダ大師のアシュラムであるヨーガニケタン。広い敷地にサーダナホール(瞑想が行われる部屋)や、大師のご遺体が安置されているサマディ・マンディール、アグニホトラを行うホーマ堂や図書館や、そして私たちが宿泊したドミトリーなど点在している。

マンゴーの実る敷地内は猿の楽園でもある。お腹に子猿がしがみついたお母さん猿に何度も出会った。町に下りれば牛くんがいっぱい。「インドは人間も動物もすべての生き物が共存して生きているんです。」そう語っていたインドのスタッフ、リタさんの言葉通り。それに比べ、人間社会と動物とが完全に分けられた日本。私が動物だったら、インドで生まれたい!共存する世界。そこから思いやりのこころが生まれるのかもしれないな。そう思ったり。

わずか2泊だけど、ニケタンのアシュラムに泊まり、修行旅の最終章を締めくくるにふさわしい時間を過ごそう!そう思いながら天井で舞う扇風機の音を子守唄に蒸し暑いリシケシの夜は暮れていった。次回はリシケシでの感動の瞑想、そしてデリーへの帰路の旅へ、まだまだ続きます。